「てつがく」とは骨董商を営むご主人の屋号。ここは東京の下町に建つ事務所+倉庫併用住宅です。そんな建て主の要望は「てつがくモダン」な家がほしいというものでした。このテーマを如何に形にするかが、このプロジェクトの最も難しいところで、また楽しい部分でもありました。
ご自宅や職場を見学し、打合せを重ねた上で「てつがくモダン = 素材の魅力を引出した、廃れないデザイン」と捉え、建て主のライフスタイルを住宅の中にデザインしました。
木造3階建てのため準耐火構造にしなければならない制約がありましたが、漆喰の外壁や木材を燃え代設計で防火性を確保しながら仕上材として用いました。レンガ、鉄、和紙という素材感のある材料も加え、質実剛健の中にキラリと光るような「粋」と「艶」のある住宅ができあがりました。
SOHO、江戸から紙、燃え代設計、格子引戸、漆喰、煉瓦、3階LDK、和モダン、R天井
2010年 OZONE建築家5人展 出展
日本漆喰協会 第5回作品賞受賞