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良い土地(敷地)の選び方、ポイントはありますか?

土地(敷地)の条件には様々な要素がるので一概に言えませんが、私達が土地選びで大切に思っていることを以下に紹介します。

(1)立地
その土地で生活するに当たっての周辺条件です。隣地にどのような建物が建っているのか、敷地の駅からの近さや、スーパーや学校、公共施設までの距離は言うまでもありません。周辺の街並や敷地から見ることのできる景色太陽がどのように入ってくるのかといった環境条件も、押さえるべき重要なポイントとなります。立地条件で好印象の項目が多ければ、楽しい家づくりができると思います。逆に項目が1しかなくても、一押しの要素があれば、土地の個性として家づくりに反映させることが可能です。市街地では、条件が厳しいので、後者の方が現実的と思われます。

例えば、三方が建物に囲われている狭小地であっても、残りの一方向が川や公園に面していれば、その方角を積極的に活かした家づくりがテーマになるでしょう。逆に四方塞がりであっても、中庭を作ることで環境を良くすることもできます。

(2)法律上の制約
建築基準法の用途地域、都市計画法に基づく計画道路の有無、区画整理対象の地域等、様々な条件が土地にはあります。宅地として売りに出ている土地であれば、基本的に建物が建てられないことはないと思いますが、法律上の規定は土地に対する制約ともいえるので、不動産屋さんに詳しく確認してください。
例えば、駅に近い土地は、防火地域や準防火地域という防火規制のかかっている地域がありますが、防火地域だと100m2を超える木造住宅は耐火構造にしなくてはなりません、100m2未満の住宅でも準耐火構造が要求されるので、防火指定のない地域に比べ、設計の自由度が狭まるだけでなく、建設費用も高くなります。
また、法律とは異なりますが、建物を建てるメーカーや工務店が決まっている建築条件も土地の制約の一つと言えます。建築条件があっても、売主との話し合いで条件を外すことができるケースが多いようです。

(3)地盤や災害
その土地本来の性質としては地盤の強さ(地耐力)があります。強い地盤であれば、そのまま建物を建てることができますが、軟弱地盤の場合は地盤補強が必要となります。

地盤や災害の情報は、公開されているものは自分で調べることも可能です。特に宅地開発した土地では、造成時に盛り土や切り土を行っている可能性もあり、どのような造成を行った土地なのか、可能な限り情報を入手したいところです。

・ハザードマップ
地震による液状化や台風による浸水等、自然災害による被害を予測した地図で、地域の行政が作成し、公表しています。一般向けに解りやすく解説されているので、まずはこちらで調べることをお勧めします。

・地図
身近にある地図からも土地の状態を調べることができます。地名に「谷」、「水」、「窪」等の水に係る言葉が有る場合は、昔から水との関連が強く水害に見舞われやすい土地と言われています。また弊所のある日野市では畑や水田を造成し、分譲している土地が多くみられますが、昭和の地図を入手すれば、造成前の地目がわかるので、もともと湿地や水田だった場所は、注意が必要です。

・土地条件図
主に地形分類(山地・丘陵,台地・段丘,低地,水部,人工地形など)について示した地図で、その土地の性質を知ることができます。いきなり見ると難解ですが、解説や凡例と一緒に読み解けば一般の方でも、状況を把握することができます。

・ボーリングテータ
過去のボーリングデータ(柱状図)をネットや役所で閲覧することもできます。データなので情報を読み解くには専門的な知識が必要です。

大まかに分けると以上のようになります。(1)立地を気に入った土地は、契約したいに気持ちが高まることも理解できますが、(2)法律上の制約(3)地盤や災害まで順を追って条件を掘り下げ、リスクも含めて、土地の状況を納得した上で購入してほしいと思います。