昭和４年に建てられた旧高田邸の玄関に設置されたボイラーです。
ここで温水をつくり各部屋のラジエーターで暖房を行っていました。
全館暖房の走りです。

SANKI KOGYO K.K.　5000kcal用　とありましたので、
どのくらいの熱量だったのか、簡易計算すると
5000kcl=5×1.1628kw=5.814kw　となります。
実は現行のリンナイのガスストーブ　RN-A750V がちょうど5.814kwでした。
この器具の暖房目安は木造15畳までですが、
旧高田邸は178m2≒45坪≒90畳もあるので、それほど暖かくなかったようです。
それでも、一般家庭が火鉢だったことを考えると
手元を暖めるのではなく、部屋を暖房するという発想は先駆的ですね。