久々に古カフェ系ハルさんの休日に酒井が出演しました。ウィズコロナ時代の撮影ということもあり、リモート会議での古カフェを紹介するという設定で、実際の撮影も私は事務所から参加しました。今回、古カフェに登場したのは東村山市の古民家複合施設カフェ「百才」です。
「百才」は多摩のあゆみ177号(2020年2月発行)で取材した古民家で、百才を運営しているハチコク社の福田さんは2015年の国立の洋館のさよならイベント「旧高田邸と国立大学町〜85年の物語」でご一緒して以来、お付き合いさせていただいているので、ドラマと現実がオーバーラップしている感じです。僕自身も、多摩地区の古民家のエキスパート(地域限定です!!)という設定で、ドラマでは脚本家のつくった台本があるので、本人が出演していますが、セリフ+演技があり、大変なことに、、、。「百才」ではカフェとサンドイッチの出店だけでなく地ビールも楽しめるので、ぜひこの機会に足を運んで下さい。
話の流れで「式台玄関」がクローズアップされていますが、事例として事務所の近所にある「日野宿本陣」を紹介させていただきました。式台玄関のある武家屋敷の事例はないかとディレクターから問い合わせがあり探しましたが、案外思い当たらないのです。武家屋敷は想像以上に現存例が少ないのです。名主クラスの古民家に式台玄関が着いた事例は民家園などにいくつか残っているのですが、武家屋敷となると江戸東京たてもの園にも移築されていませんでした。日野宿本陣は宿場建築なので、純粋な武家屋敷とは違いますが、民家よりも近い思い事例としました。甲州街道の南側に位置しているので、玄関が北に向いていることから、写真を撮るのが難しい建物で、曇りの日を狙って撮影しました。
武家屋敷の式台玄関は現在の住宅の玄関のルーツと言えます。時代と元に「式台玄関」は簡略化され、「式台」という板敷の部分のみが残りましたが、現在でも玄関を構成する重要な要素となっています。弊所で設計した住宅にも「式台」を設けることがあります(写真下段)。江戸時代から続いている流れが現在の住宅にもあることを、感じ取っていただけると嬉しいですね。
百才 + 古カフェ系ハルさんの休日
- 2020.08.14