設計実例

旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室/保存修理工事COCOON

保存修復後・東側外観
保存修復後・東側外観
  • 保存修復後・東側外観
  • 修復前:東側外観
  • 保存修復後:南東側外観
  • 修復前:南道側外観
  • 保存修復後:南西側エントランス
  • 修復前:南西側外観
  • 保存修復後:事務室
  • 修復前:事務室
  • 保存修復後:蚕室4、5
  • 修復前:蚕室4、5
  • 保存修復後:蚕室3
  • 保存修復前:蚕室3
  • 保存修復後:小屋裏トラス
  • 保存修復前:小屋裏トラス

長年閉鎖されていた旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室(通称:桑ハウス)を日野市が取得し、地元の諸力を融合して保存修理工事

 日野市は国登録有形文化財に登録された「旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室」(通称:桑ハウス)を、絹遺産観光資源や地域活動の拠点として積極的に活用するために、「旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室の保存・修復に関する協定」を日野市商工会と締結しました。日野市から登録有形文化財の登録手続きと保存活用計画書の策定の委託を受けていたCOCOON設計室は、日野市商工会の一員として、保存修理事業の設計・監理及び保存修理工事報告書の作製を担当しました。
 第一蚕室(桑ハウス)は蚕の研究のために昭和7年に建築されました。伝統的な蚕室の間取りを継承しながらも、建物の構造は1階が鉄筋コンクリート造、小屋裏が木造の混構造の建物で、和洋折衷の意匠が特徴となっています。昭和55年に蚕糸試験場が筑波研究学園都市に移転した後は、試験場跡地は閉鎖され、その後30年の間放置されていたため建物の劣化も深刻な状態でしたが、今回の工事で活用できる状況まで保存修理が実施されました。

絹産業遺産、蚕糸試験場、国登録有形文化財、保存活用計画、日野市商工会、建築ステーション

内 容:
リフォーム(戸建て)  耐震補強  現況調査
場 所:
東京都日野市 仲田の森蚕糸公園
構 造:
鉄筋コンクリート造+小屋裏木造トラス 338m2
施 工:
日野市商工会 建築ステーション他
その他:
構造:(有)山辺構造設計事務所
写真:遠藤写真事務所

2022年4月号 たまら・び悠 裏表紙
2022年10月17 読売新聞 蚕糸研究の歴史 語り継ぐ
2021年8月号 東京人 特有「保存リノベ建築」
2021年04月07 朝日新聞 マダニャイ とことこ散歩旅 581