日野市は国登録有形文化財に登録された「旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室」(通称:桑ハウス)を、絹遺産観光資源や地域活動の拠点として積極的に活用するために、「旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室の保存・修復に関する協定」を日野市商工会と締結しました。日野市から登録有形文化財の登録手続きと保存活用計画書の策定の委託を受けていたCOCOON設計室は、日野市商工会の一員として、保存修理事業の設計・監理及び保存修理工事報告書の作製を担当しました。
第一蚕室(桑ハウス)は蚕の研究のために昭和7年に建築されました。伝統的な蚕室の間取りを継承しながらも、建物の構造は1階が鉄筋コンクリート造、小屋裏が木造の混構造の建物で、和洋折衷の意匠が特徴となっています。昭和55年に蚕糸試験場が筑波研究学園都市に移転した後は、試験場跡地は閉鎖され、その後30年の間放置されていたため建物の劣化も深刻な状態でしたが、今回の工事で活用できる状況まで保存修理が実施されました。
絹産業遺産、蚕糸試験場、国登録有形文化財、保存活用計画、日野市商工会、建築ステーション
2022年4月号 たまら・び悠 裏表紙
2022年10月17 読売新聞 蚕糸研究の歴史 語り継ぐ
2021年8月号 東京人 特有「保存リノベ建築」
2021年04月07 朝日新聞 マダニャイ とことこ散歩旅 581